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【連載: 漫画『ONE PIECE』ワンピースで学ぶ世界史】第134話 "逃亡した国王ワポル"から考える国王逃亡の世界史〜ヴァレンヌ逃亡事件、ルイ16世、マリーアントワネット、ミラボー、ラファイエットまで〜

この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第134話に登場するエピソードから"国王逃亡"について関心を広げます。

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[次子5歳年次作: ワポル]

■黒ひげから逃げ出した国王ワポル

第134話ではドルトンがワポルについて語ります。

ドルトン「こともあろうに…海賊たちの強さを知ったとたんに…あっさりと国を捨て‼︎ 誰よりも早く ワポルは海へ逃げ出したのだ‼︎!」

この後ビビが激怒するわけですが、国王が逃げるというのはワンピースの世界では大ごとのようですね。

では史実ではどうでしょうか?
というわけで今回のテーマは"敵前逃亡"です。

■敵前逃亡とは?

まずは概要、定義からいきましょう。
Wikipediaにはこうありました。

敵前逃亡(てきぜんとうぼう)とは、兵士などが軍事遂行命令を受け、戦闘継続可能な状態にもかかわらず、戦わずに逃亡すること。この行為は重大な軍規違反であり、重刑になる可能性がある。

多くの国の軍隊では、戦闘を放棄し、逃げ出した部下を上官がその場で射殺する即決銃殺刑を、部隊の規律と秩序を維持するために認めている。他の者が続いて逃げ出したらその戦線は総崩れとなり、敵に突破されるためである。ただし、認められている国でも実際に執行されるかどうかは国や部隊によって大きな差がある。

また敵前逃亡した者が、交戦相手に降伏・捕獲・保護など身柄拘束された場合は当然に状況を尋問され、いわゆるスパイとして送り込んだ者でなければ自軍にとって大打撃を与える存在となる事が、敵前逃亡に対する重刑の根拠である。

部隊から逃亡した軍人を、一般的には「脱走兵」と呼ぶ。脱走兵は平時では軍法会議にかけられ、懲役刑などを科せられて再教育を受けることが多い。戦時下、戦線後方で部隊を逃亡した軍人は、懲罰部隊に転属させられることが多い。人命を軽視する傾向が強い国の軍隊や敗色が濃厚な軍隊では、死刑に処せられる場合がある。

敵前逃亡 - Wikipedia

軍隊では即時射殺というのは恐ろしいですね。
そんなルールを設けているのに、肝心のリーダーや国王が敵前逃亡したらそりゃ問題ですね。

■ばれちゃったヴァレンヌ事件

国王逃亡として有名なものがこちらのヴァレンヌ事件ですね。

ヴァレンヌ事件(ヴァレンヌじけん、仏: La fuite à Varennes)またはヴァレンヌ国王一家逃亡事件、ヴァレンヌ逃亡、ヴァレンヌ逃亡事件[1]とは、フランス革命時の1791年6月20日夜に、フランス国王ルイ16世と王妃マリー・アントワネットの一家がオーストリアへの逃亡を図り、東部国境に近いヴァレンヌで発見されパリへと戻された事件[2]。西洋史学者の山上正太郎はこれについて「王権の反革命性を暴露した自滅行為であり、国民の王家への不信や共和主義を高める結果となった」と述べている[3]。
ヴァレンヌ事件 - Wikipedia

何故逃げたんでしょうね。
そして何故ばれてしまったのか。
調べてみましょう。

■なぜ逃げたのか?〜最初は逃げるつもりはなかったルイ16世

どうやら逃亡を進言していたのは王の周りの貴族だったようです。
しかし王は頑なに反対していたようです。

フランス革命の先行きを憂慮していた開明派貴族たち、特に立憲王政派のミラボー[注 1]は、国王がパリを脱出し、急進的なパリ民衆の影響下にある国民議会を解散して、地方の支持を背景にして国王の直接統治を行うべきであると進言していたが、ルイ16世本人が「王たるものは国民から逃げ出すものではない」として頑として反対し、実現しないでいた。
これには十月行進以来、国王がその守護者となることを誓ったラファイエットに信頼を寄せていたことも一因で、彼はミラボーの政敵であった。
しかし革命の進展とともにラファイエットの権力は日増しに弱まり、約束が反故にされ、改革によって様々な権限が奪われていくことに国王は不満を強めていった。

では誰の影響で逃亡話が進んだのか?
どうやらマリーアントワネットだったようです。

計画に積極的だったのは国王に強い影響力を持っていた王妃マリー・アントワネットであった。
彼女は実家であるオーストリアへ亡命することを企てていた。
当時はフランス国外へ亡命する貴族はまだ多く、亡命そのものを罰する法もなかったことから、変装によってそれにみせかけることは可能であった。
王妃はメルシー大使を介して秘密書簡で本国と連絡を取り、亡命が成功した暁には、実家はもとより血族のいる諸外国の武力による手助けを得て、フランス革命を鎮圧しようと夢見ていたようである[4][注 4]。


そのマリーアントワネットに対してルイ16世はあくまで国内抗戦を考えていたようです。

王妃の主張する亡命というアイデア自体も難があった。
実行役となるブイエ侯爵は、反逆罪に問われる可能性が高かったことから、国王の署名入りの命令書を求めるなど抵抗した。
ルイ16世も国外への逃亡という不名誉を恐れ、計画の変更を求めて、ルートをフランス領内のみを通過するものに変えた。
しかしこれはブイエが最初に提案した旅程よりも危険なものになった。
最終的な目的地は、フランス側の国境の町であるモンメディ (Montmédy) の要塞に決まった。ここに国外の亡命貴族軍を呼び寄せて合流する予定であった。
つまり実際には亡命ではなかったのである[要出典]。オーストリアネーデルラント(今のベルギー・ルクセンブルク)国境に集結していたオーストリア軍の協力をあてにはしていたが、国王はあくまでも国内に留まる決意だった。

■何故バレたのか?〜数々の計画外と杜撰な対応〜

まずはマリーアントワネットの計画外の延期

計画は6月19日に決行される予定であったが、直前までマリー・アントワネットに振り回された。何もかも準備は整っていたのに、彼女が革命派と考えていた小間使いが非番となる翌日まで1日延期されることになったのである。

ラファイエットの計画外の長居。

1791年6月20日(月曜)の深夜、ルイ16世と王妃、王子と王女は、それぞれ変装してばらばらに分かれてテュイルリー宮殿を抜けだした。予定では午前0時の出発のはずだったが、国王の監視役であったラファイエットの予定外の長居によって、結局、国王が宮殿を出たのは午前1時を過ぎていた。

逃げるのに豪華な馬車に乗り換えて時間をロス

27番地付近)のシュリヴァン夫人の邸宅に着くと、ここで用意していた大型の豪華なベルリン馬車に乗り換えた。さらに2人の従者が車後に乗った。フェルセンは自ら手綱を操って、回り道しながら2台の馬車は北に向かった。すでに午前2時半を過ぎていた。

翌21日の午前6時に侍女たちが国王一家の不在に気付いて通報したので、彼らには4時間の猶予もなかった。

逃げるのに贅沢品を乗せてゆっくり移動

国王の馬車は、銀食器やワイン8樽、調理用暖炉2台など必要品をたっぷり載せ、ゆっくりとした速度で進んでいた。国王一行がシャロンに到着したのは午後4時だった。扮装した国王一行は安心しきっており、ここで優雅に食事をして、豪華な馬車と荷物を人々に見せびらかせて悠々と去っていった。すぐに町中に王室一家が通過したという噂が広まった。

その後ヴァレンヌまで行き着くものの、民衆に包囲され、あえなく捕まってしまったようです。

逃げるなら徹底して逃げないといけないのに、どうにも中途半端で計画性の乏しい杜撰な逃亡劇でしたね。

■国王逃亡の影響

フランス革命を大きく進める事件となったようです。

この事件はフランス国民に多大な衝撃を与えた。
国王が外国の軍隊の先頭に立って攻めてくる気であったという事実は、立憲君主制の前提を根底から揺るがす大問題だった。
ルイ16世は革命の敵、反革命側なのであり、それどころか国家の敵ですらあり、フランス人の王としての国民の信頼感は著しく傷つけられた。
それまでは国王擁護の立場をとっていた国民が比較的多数を占めていたが、以後、多くは左派になびいて革命はますます急進化した。

確かに王様が一旦逃げて外国の軍隊を引き連れて攻め込んでこようとしてたとなるともう権威はありませんね…。

国王ルイ16世マリー・アントワネットが外国軍による解放という考えを捨てなかったこともあって、結局は、共和政(フランス第一共和政)の樹立の方向に革命が進むのを止められなかった。

というわけで今回のテーマ"国王逃亡"に関心を広げてみました。

■参考文献①今回のテーマを深掘り

本文に挿入しました。

■参考文献②筆者の基本セット

・『ONE PIECE公式漫画アプリ』
ONE PIECE公式漫画アプリ

・教科書、用語集、人物辞典他

・筆者ベストチョイス①

聴き流しで歴史を学べるボカロシリーズ(幼稚園生からパパ&ママまで幅広くオススメ)

・筆者ベストチョイス②

カードゲームで覚える年号『タイムライン』シリーズと同じくカードゲームで覚える偉人『ソクラテスラ』

■あとがき

最近なかなか時間が取れずに遅れ気味でした。
今日は久しぶりのプール同行で時間が取れました。
やはりリーダーたるもの国民のために行動できないといけないのですね。

本当は徳川慶喜も取り扱いたかったのですが、ヴァレンヌ逃亡事件が長くなったのでまた今度にしました。

ご覧いただきありがとうございました!受験勉強や教養の向上に活用いただければ幸いです。
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