この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第164話に登場するエピソードから"交易/貿易"について関心を広げます。
[長子5歳年次作: 交易都市ユバ構想 ]
■コーザが語る交易都市ユバ
第164話では幼きコーザがビビに向けてユバ開発について語ります。
コーザ「今は無人のオアシス『ユバ』に町を開いてみないかってさ!!あの場所はいろんな旅人や商人達が行き交うアラバスタ西部の砂漠の"交差点"なんだ…!!そこに町ができてみろ!!この国のどれだけの人達が喜ぶか!!」
こうやって水があるところに村や町ができ、この交差点で交易が発展して都市に発展していくのですね。
というわけで今回のテーマは"交易/貿易"です。
■交易/貿易とは?その違いは?
まずは概要、定義からいきましょう。
Wikipediaでは以下見つかりました。
交易(こうえき/きょうやく)とは、古代日本においては交関(こうかん)とも呼ばれ、一般的な貨幣もしくは物品と物品の交換(売買)行為を指すが、狭義においては官司がその財政運営に必要な物品を調達する手段を指す。
交易 - Wikipedia
次に貿易です。
貿易(ぼうえき、英: international trade、英: trade)とは、ある国(またはそれに準ずる地域)と別の国(同)との間で行なわれる商品の売買。商品を外国に対して送り出す取引を輸出、外国から導入する取引を輸入という。通常は、形のある商品(財貨)の取引を指すが、サービス貿易や技術貿易のように無形物の取引を含める場合もある。
貿易は国と国で行われるものに定義が狭められるようですね。
貿易を見ると交易と合わせた説明がありました。
「貿易」の概念 編集
日本語の「貿易」は、外国との取引について用いられる言葉であり、国内で完結する取引には用いられない。このため、「外国貿易」という表現は、同義語反復であるが、公式文書などでもあえてこの表現が用いられる場合がある(例:外国為替及び外国貿易法)。
貿易と国内取引の両方を含む日本語としては「取引」のほか「交易」がある。
「交易」は、第二次大戦中の占領地と本土の間の取引や、江戸時代の藩の間の財の動きなど、「貿易」とも「国内取引」とも言い難いものを表現する場合にも用いられる。
■交易/貿易の歴史
交易はありませんでしたが、貿易史がありました。
貿易史はかなりのボリュームなのでアラバスタから連想される古代エジプトを引用してみます。
ナイル川に沿って、紀元前5200年頃からエジプト北部、紀元前4200年頃には南部で系統の異なる農耕・牧畜文化が存在した。ナイル下流にナカダ文化が栄えると、南のヌビアとの交易が行われるようになる。
ナカダからはビール、油、チーズ、ヌビアからは象牙、黒檀などが輸出された。
交易用の土器は、紀元前3200年頃になるとパレスチナ産も含まれており、交易の長距離化が進んでいた[48]。
古代エジプトの王朝が統一されて古王国時代になると、官僚や神官によって遠征隊が組織されて、砂漠での採石や採鉱、ミイラの製作に必要なナトロンの採集を行った。
貿易においても同様に遠征隊が派遣されて、金や乳香をプント国に求め、象牙や黒檀はヌビア、銀はメソポタミア、木材は東地中海のグブラから輸入した。
エジプト王朝が弱体化した時期にはヌビアに遊牧民が生活して交易を行ったが、紀元前2040年以降の中王国時代には、エジプト王朝がナイル川の第2瀑布まで進出して金を採集するようになる。
採掘やプント国との貿易で得た金は神殿や王宮に蓄蔵され、地中海やメソポタミアとの貿易にも用いられた。
紀元前17世紀から異民族のヒクソスが建国した第15王朝や第16王朝では、クレタ島で栄えたミノア文明などとの貿易が行われた[49]。
エジプト王国内では川沿いに南北で交易が行われて、パレスチナやメソポタミアと貿易していたのですね。
というわけで今回のテーマは"交易/貿易"でした。
■参考文献①今回のテーマを深掘り
本文に挿入しました。
・筆者ベストチョイス①
聴き流しで歴史を学べるボカロシリーズ(幼稚園生からパパ&ママまで幅広くオススメ)
■あとがき
なかなか時間がとれませんが、コツコツ巻き返していきます。
ご覧いただきありがとうございました!受験勉強や教養の向上に活用いただければ幸いです。
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