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【連載: 漫画『ONE PIECE』ワンピースで学ぶ世界史】第69〜95話 "魚人"から考える"半魚人"にまつわる世界の歴史〜旧約聖書からバビロニア、そして中国秦朝から中世ヨーロッパまで〜

この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第69〜95話に登場する"魚人"から半魚人の歴史について関心を広げます。

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[長子作: "ノコギリのアーロン"(ちょっとモリアっぽいけど)]

■ヨサクが語る魚人の海賊"アーロン"

第69話ではアーロンパークへ向かうルフィとサンジに対して、ヨサクがアーロンについて語ります。

ヨサク「今あっしらが向かっているのが"アーロンパーク"!!!かつて"七武海"の一人ジンベエと肩を並べた魚人の海賊"アーロン"の支配する土地です‼︎!個人の実力なら首領・クリークをしのぎます!!!」

ここから長い付き合いになる魚人の方々との出会いがいよいよ始まりますね。

さてこの魚人ですが、もちろん架空の生物ですが人類はいつから歴史に登場させたのでしょうか?

■魚人とは⁉︎

まずは概要、定義からいきましょう。
Wikipediaにはこうあります。

半魚人は、体の一部が魚で残りの部分が人間という特徴を持つ半獣人の一種である。英語ではマーフォーク(merfolk)といい、男性の場合マーマン(merman)、女性の場合はマーメイド(mermaid)と称される。
マーとはラテン語のmare(=海)を指す[1]。

半魚人の図像や伝承は古代から世界各地に見られるが、体を構成する人と魚の比率は様々である[1]。
上半身が人、下半身が魚の姿(=人の脚がない)のものは人魚と呼ぶのが普通である。
近年の創作作品の中では、「手足に鰭や水かきがあり、全身が鱗で覆われ、頭部が魚で、言葉を話す人間のような生物」といった描写が、ステレオ的に用いられている(一例として[2])。
二腕二脚だが、鱗や鰓を持つなどの特徴があるものは水棲人(すいせいじん)とも呼ばれる。

半魚人 - Wikipedia

というわけで魚人はありませんでしたが、半魚人はありました。

■魚人の歴史、最古は旧約聖書に遡るペリシテ人の神さま⁉︎時期は紀元前13世紀から紀元前12世紀より

さてこの魚人ですが、世界史的はいつから始めたのでしょうね。
調べてみると古くは旧約聖書に記載があり、ペリシテ人の信仰する神だったようです。

ダゴン(ダガン) 編集
ユーフラテス河中流域に起源をもつ 神。魚の頭部と人の体(あるいは魚の尾と人の体)を持つ。

ただし、神話のうちダゴンに関する部分は失われているため、詳しいことはわからない。

詳細はダゴンの項目参照[3] [4]。
旧約聖書イスラエルと敵対するペリシテ人の信仰する神として語られていることから、キリスト教圏では海の怪物としてイメージされる事が多い[1]。

信仰の対象だったのですね。
ちなみに世界史にも登場するペリシテ人は以下の通りです。
懐かしいです、ガザ…。
学生時代に一度だけ行ったことがあります。

ペリシテ人、あるいはフィリスティア人(ヘブライ語:p'lishtīm>ギリシア語:Philistînoiラテン語:Philistīni>英語:Philistines)とは、古代カナン南部の地中海沿岸地域周辺に[いつ?]入植した民族群である。

アシュドド、アシュケロン、エクロン、ガザ、ガトの5つの自治都市に定着して五市連合を形成していた。

古代イスラエルの主要な敵として知られ、聖書の『士師記』や『サムエル記』で頻繁に登場する。

特に、士師サムソンの物語や、戦士ゴリアテと戦ったダビデの物語などが有名である。
ペリシテ人 - Wikipedia

専門分野なのでもう少し掘り下げます。

ペリシテ人の起源を物語る資料は、文献史学的には旧約聖書に見られ、また考古学によっても興味深い情報が得られている[要出典]。

これらの情報から、ペリシテ人は紀元前13世紀から紀元前12世紀にかけて地中海東部地域に来襲した「海の民」と呼ばれる諸集団を構成した人々の一部であり、エーゲ海域とギリシャのミケーネ文明を担った人々に起源を持つと考えられている。

海の民の一部なんですね。
今でいうとパレスチナ地方と言いますか、イスラエルパレスチナ自治区です。
ガザであれば海側のエジプトのすぐ右ですね。


バビロニアにおける海の賢者としての魚人、紀元前3世紀より

次はバビロニアですね。
今でいうとイラクですね。

オアンネス 編集
バビロニアのオアンネスに関して、現存する最古の文献はBC3世紀の『バビロニア誌』(ベロッソス著)である。

昼間海から上がり、人間たちに各種の文化を教えたという[5]。
シュメールのエンキ、アッカドのエアと同一視される[3]。文献によっては別名としてダゴンを挙げる[6]。


魚のアプカルル(英:Fish-Apkallu) 編集
神話のなかでは、アプカルルは古の賢聖であり、人々に知恵を授けたとされている。アプカルルは上半身は人間、下半身が魚の姿をしており[1]、その彫像は守護精霊として7体セットで用いられた。
オアンネスの神話がもとになっているとされる[7]。

というわけで、古代文明が栄えた地域で盛んに魚人の伝説が生まれていました。
古代文明というと中国はどうでしょう。

■中国 『山海経』に登場する魚人、紀元前4世紀〜3世紀より

中国では以下の記載がありました。
鮫人、というと正にアーロンを彷彿とさせますが機織りしてたというとイメージと違いますね。

中国の半魚人 編集
中国の古典博物誌『山海経』には、体は魚で頭部と手足が人間の「陵魚」など、複数の人面魚体の半魚人が記録されている[1]。

また、東晋時代に書かれた『捜神記』には、南方の海に棲む「鮫人」の記録がある。鮫人は機を織って暮らし、泣くと涙が珠になったという。同時代に書かれた『博物志(中国語版)』には、鮫人と人間との間の報恩譚が記されている[1]。

ちなみに『山海経』についても説明を引用しておきます。キングダムの時代ですねー。ココココココココ。

山海経』(せんがいきょう、山海經、拼音: Shān Hăi Jīng)は、中国の地理書。中国古代の戦国時代から秦朝・漢代(前4世紀 - 3世紀頃)にかけて徐々に付加執筆されて成立したものと考えられており、最古の地理書(地誌)とされる。
山海経 - Wikipedia

『捜神記』は東晋ですね。こちらも押さえておきましょう。

東晋(とうしん、拼音: Dōngjìn)は、中国の西晋王朝が劉淵の漢(後の前趙)より滅ぼされた後に、西晋の皇族であった司馬睿によって江南に建てられた王朝である(317年 - 420年)。

西晋に対し史書では東晋と呼んで区別するが、また西晋と併せて晋と総称される。
東晋 - Wikipedia

■中世ヨーロッパ、海の司教(ビショップフィッシュ)としての魚人、16世紀より

人魚姫といえばヨーロッパなので、魚人も古くからあると思いきや記録は中世からのようです。

海の司教(Sea bishop) 編集
西ヨーロッパの伝説。

画像にあるとおり「鱗の生えた人間」の姿をしている。
普段は海中に棲んでいるが、時折、人間たちに捕らえられることがあるという。
捕らえられた「海の司教」は、「言葉を理解する事はできないが、地上で暮らすことはできる」とされる。
詳細は 海の司教の項目参照。

海の司教参照とあるので飛んでみました。

ビショップ・フィッシュ(「海の司教」の意)またはシー・モンク(「海の修道士」の意)とは、中世ヨーロッパの民話に登場する伝説の海洋生物。

ビショップ・フィッシュ - Wikipedia

時代が近いからか目撃談なるものが記載されていました。

記録・目撃談 編集

ノルウェーなどでビショップ・フィッシュが浜に打ち上げられた、もしくは網にかかったと記録されている[1]。


スイスの博物学コンラート・ゲスナーの著書『動物誌』には、1531年にポーランドからドイツにかけての海域でビショップ・フィッシュが捕獲されたという記録がある[1][2]。
捕獲されたビショップ・フィッシュは司祭達の元へと連れてこられたが、手のような胸鰭で合図をして逃がして欲しいと訴えた。
懇願を承諾して司祭達が海へ逃がしてやると、ビショップ・フィッシュは十字を切って礼をして海原へ消えて言ったという。

そして正体です。
セイウチあたりが前ヒレをバタバタさせているのを「十字を切った!」と解釈させたのでしょうかね。

ビショップ・フィッシュの正体については諸説あり、カスザメ、セイウチ、ズキンアザラシなどの候補が挙げられている。

デンマークの動物学者、ヤペトス・ステーンストルプは、ドイツ-ポーランド海域で穂隠されたビショップ・フィッシュは巨大なイカであったという説を提唱し、両者を比較したイラストを発表した。


地上と同じように、海中にも聖職者が存在するキリスト教的な世界観が、ビショップ・フィッシュの創造に影響を与えたと言われている[4]。

というわけで魚人(半魚人)の歴史を見てきましたが、ワンピースで描かれているような差別の歴史は見られませんでしたね。
むしろ神秘的なものや信仰の対象といったポジティブなイメージが多かったですね。

ただペリシテ人の信仰の対象だったことから、キリスト教世界からは怪物と見られている、というダゴンの説明は正に差別が生まれる事例ですね。

■参考文献①今回のテーマを深掘り

■参考文献②筆者の基本セット

・『ONE PIECE公式漫画アプリ』
ONE PIECE公式漫画アプリ

・教科書、用語集、人物辞典他

■あとがき

いよいよ97巻出ましたねー!
かなり強力なキャラが登場してきて次巻もとても楽しみです。

ご覧いただきありがとうございました!受験勉強や教養の向上に活用いただければ幸いです。
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