【連載: 漫画『ONE PIECE』ワンピースで学ぶ世界史】第203話 "ネフェルタリ家第12代国王"から考える"ネフェルタリ"の世界史〜古代エジプト、ラムセス2世からアブシンベルまで〜
この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第203話に登場するエピソードから"ネフェルタリ家"について関心を広げます。
※コブラ
[次子5歳年次作: 後報 ]
■葬祭殿(王家の墓)を崩壊させるコブラ
第203話ではコブラ王がニコロビンとクロコダイルを道連れにすべく、聖殿を崩壊させる動きに出ます。
コブラ「ネフェルタリ家第12代国王の名において…お前ごときにこの砂の国はやれんなァ…」
クロコダイルが言うように、正に王様の鑑ですね。ネフェルタリ家、カッコいいですね。前回は王家の墓から王家の谷、そしてツタンカーメンを調べていたらネフェルティティが登場しました。
ネフェルタリと似ていたので、改めてネフェルタリを調べてみると史実の情報が出てきましたので、このネフェルタリ家を調べてみることにしましょう。
というわけで今回のテーマは"ネフェルタリ"です。
■ネフェルタリとは?
まずは概要、定義からいきましょう。
Wikipediaでは以下見つかりました。
ネフェルタリ(Nefertari)またはネフェルトイリは、古代エジプト第19王朝時代の王妃。
19王朝第3代ファラオ、ラムセス2世(ラムセス大王)の最初の正妃。
神后(God's Wife)の称号を持ち、この称号によって多くの富を授けられたとされる。全名はネフェルタリ・メリトエンムト(Nefertari-Meritenmut)。
名前の意味は「美しい人[疑問点 – ノート] (Nefertari)・女神ムトに寵愛されし者 (Meritenmut)」。
ネフェルタリは王妃のお名前のようですね。
死去
紀元前1255年頃
とあります。
■ネフェルタリの生涯
どんな人生だったのだろうかと想いを馳せると、以下の記述がありました。
生涯
編集ネフェルタリはラムセス2世の数多い(100人以上の)妃の中で唯一自分の神殿(アブ・シンベル小神殿)を持つ、最も有名な妻であった。彼女が13歳の時に当時15歳、皇位を継承する前のラムセスと結婚した。
長男アメンヘルケペシュエフ(Amun-her-khepeshef)が生まれると、彼女は同時期に妃となったイシスネフェルトよりも早く、最初の正妃になった。
ネフェルタリは正妃の在位期間は25年ほどであるが、公的記録に残されているのは在位24年目の行事に出席したのが最後である。
ネフェルタリは6人の息子と娘をもうけ、治世25年ほどで世を去った。
彼女は死後、王妃の谷(QV66)に埋葬された。
QV66は王妃の谷で今まで発見された中で最も保存状態の良い墓であり、最も壮麗であるため「古代エジプトのシスティーナ礼拝堂」と呼ばれている。[1]
「数多い(100人以上の)妃の中で唯一自分の神殿(アブ・シンベル小神殿)を持つ、最も有名な妻であった。」とは素晴らしいですね。さぞかし寵愛されていたことでしょう。
■ラムセス2世とは?
ここでラムセス2世を見ておきましょう。世界史の教科書にも登場したような。
ラムセス2世(Ramesses II、紀元前1303年頃 - 紀元前1213年頃)は、エジプト新王国第19王朝のファラオ(在位:紀元前1279年頃 - 紀元前1213年頃)である。ラメセス2世と表記される場合もある。
ラムセス2世 - Wikipedia
もう少し調べてみましょう。
父王セティとの共同統治を経て即位したラムセス2世は、パレスチナ地域の帰属をヒッタイト帝国のムワタリ2世などとカデシュの戦いなどの数々のいくさで争い、エジプト各地に神と自身の業績をたたえる数多くの巨大建造物を築いた。積極的な外征を行い、ヌビアやリビュア、そしてアジアなどにおいてエジプト新王国の勢力圏を延ばした。
外交においては、ヒッタイトのハットゥシリ3世とは世界初の平和条約であるエジプト・ヒッタイト平和条約を締結した。エジプト国内では歴代ファラオの中でも稀にみる在位の長さを誇り、即位して以来約70年間に及んで王権を維持した。
「カデシュの戦い」とか世界初の平和条約など、世界史的にも重要な人物でしたね。
ラムセス2世の説明にもネフェルタリが登場していました。
最初の王妃は長男の母でり女神官のネフェルタリであった。ネフェルタリとは、10代の前半に政略結婚した相手であり、彼女はセティ1世が彼のために選んだ多くの妃の一人である。そのからの数年、7人の王妃や200人ほど(一説は60人ほど)の側室を迎えた。
以上、今回のテーマは"ネフェルタリ"でした。
・筆者のお薦め参考書
聴き流しで歴史を学べるボカロシリーズ(幼稚園生からパパ&ママまで幅広くオススメ)
■参考文献①今回のテーマを深掘り
本文に挿入しました。
・筆者ベストチョイス①
■あとがき
コツコツ巻き返していきます。
アブシンベル、懐かしい。バックパッカーの時に行ったんですよ。最後に小さな船に乗らないといけなくて、言い値を払わないといけなくて苦笑した記憶を思い出しました。
ご覧いただきありがとうございました!受験勉強や教養の向上に活用いただければ幸いです。
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