この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第134話に登場するエピソードから"王政復古"について関心を広げます。
[次子5歳年次作: ワポル]
■残った国民たちが恐れる『王政復古』
第134話ではドルトンがワポルについて語ります。
ドルトン「だから我らが今一番恐れているのはワポルの帰還 王政の復古だ 人々が不安定な今 それだけは避けねばならん‼︎
この島に新しく平和な国を築くために」
確かにワポルのような愚王だと誰も帰還してほしくないと思いますよね。
さて、ここで出てきた王政復古という言葉ですが、まず思い出されるのは日本における『王政復古の大号令』ですね。
ちょうど大河ドラマの『青天を衝け』でも明治維新が描写されてますね。
この王政復古ですが、日本だけの現象なのかと思いきやそうでもないようです。考えてみれば王様ってヨーロッパのイメージありますよね。でも復古だから、一度王政じゃない政治体制になってから戻るわけなので民主化とかしたうえでまた王政になる感じですかね。
というわけで今回のテーマは"王政復古"です。
■王政復古とは?
まずは概要、定義からいきましょう。
Wikipediaにはこうありました。
王政復古(おうせいふっこ)は、共和制や武家支配などによって支配の座を追われていた君主制が再び旧体制を復活させることを指す[1]。
通常はイングランドにおける共和政崩壊後のチャールズ2世の即位、フランスにおけるナポレオン1世没落後のルイ18世の即位、日本の明治維新、以上三つのいずれかを指すことが多い[1]。
Wikipedia説明では主に3つとの説明です。
■英国のケース〜清教徒革命からの王政復古〜
君主制(王政)→清教徒革命にて共和政→君主制(王政)というパターンですかね。
革命の指導者オリヴァー・クロムウェルは1649年にチャールズ1世を処刑し、王政が廃止された。
議会派はクロムウェルを護国卿に任命したが、その死後に護国卿を継承した子のリチャード・クロムウェルには政治力が無く、自ら辞任を申し出た。
そのため、議会はチャールズ1世の子チャールズ2世に王権を返還し、1660年にステュアート朝が復活した。
■仏国のケース〜ナポレオン軍事独裁政権からの王政復古〜
君主制(王政)→フランス革命にて共和政→ ブリュメール18日のクーデタにて君主制(帝政)→王政復古、という流れでしょうか。
英国よりも複雑ですね。
1792年8月10日、フランス革命政府は国王ルイ16世を逮捕し王権を停止。
翌1793年に国民公会がルイ16世の処刑を議決しギロチンで処刑した。以降フランスは第一共和政となった。
軍人であったナポレオン・ボナパルトは、革命後の混乱と武功を背景に、ブリュメール18日のクーデタによって統領政府の第一統領として実権を掌握。
1804年5月の元老院決議、同年11月の国民投票を得て「フランス人民の皇帝」としてボナパルト朝を開闢した(フランス第一帝政)。
1812年のロシア戦役での大敗により転機が生じ、第六次対仏大同盟の前に大敗を喫し、1814年3月のパリ陥落に至る。
ナポレオン1世はフォンテーヌブロー条約によって退位し、エルバ島へ追放された。
諸外国の利害の不一致や内外の混乱を前に、タレーラン元外相の画策により、ルイ16世の弟ルイ18世が1814年憲章を公布してブルボン朝を復興した。
■日本国のケース〜徳川幕府の大政奉還による王政復古〜
そして我が国の王政復古ですね。
英国、仏国のように整理したいのですが、王政→王政?になりませんかね。
君主制の中に統治者の定義により王政、帝制などがあるわけですね。
少なくとも、徳川幕府(君主制)→天皇制(君主制)ですね。
個人の歴史観によるかと思いますが、天皇陛下をヨーロッパ中世や近世の王様と同じに捉えるのは違和感があって、天皇は天皇という格が違うイメージがあります。そう思わせるのは伝統性、継続性でしょうか。
むしろ江戸幕府の徳川家康、遡れば鎌倉幕府の源頼朝、こう言った方々の方が王様に近い気がしますが、これって征夷大将軍を任命されてるからあくまで当時から形式上は天皇制だったということですね。でも実権は幕府が握ってたと。
といろいろ思いましたが、考えてみれば当時の実務者が『王政復古』と自ら王政と定義したのであれば王政なんでしょう。客観的な定義、自己定義が必ずしも一致しないこともあろうかと思いますが、なかなか面白いテーマですね。
そうした中、赦免されたばかりの岩倉らは、天皇出御のうえ御所の御学問所に参内して「王政復古の大号令」を発し、新政府の樹立を決定、新たに置かれる三職の人事を定めた[5]。
王政復古 (日本) - Wikipedia
Wikipediaではこんな説明でした。
日本における王政復古(おうせいふっこ)は、明治維新により武家政治を廃し君主政体に復した政治転換を指す語[1]。
江戸幕府第15代将軍・徳川慶喜の大政奉還を受けて、慶応3年12月9日(1868年1月3日)、明治天皇より「王政復古の大号令」が発せられ、江戸幕府廃止、同時に摂政・関白等の廃止と三職の設置、諸事神武創業のはじめに基づき、至当の公議をつくすことが宣言され、新政府が成立した[2]。
王政復古 (日本) - Wikipedia
というわけで今回のテーマ"王政復古"に関心を広げてみました。
■参考文献①今回のテーマを深掘り
本文に挿入しました。
・筆者ベストチョイス①
聴き流しで歴史を学べるボカロシリーズ(幼稚園生からパパ&ママまで幅広くオススメ)
■あとがき
100巻出ましたねー!熱いですねー!
奇跡信じますねー!
生活リズムが変わってなかなか記事を作る時間がとれませんでした。あとは夏休みで週末は子どもたちと感染対策考えて遊んだりと。
ご覧いただきありがとうございました!受験勉強や教養の向上に活用いただければ幸いです。
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