【連載: 漫画『ONE PIECE』ワンピースで学ぶ世界史】第100話 タバコを広げたのはホーキンス?スモーカー大佐から考えるタバコの世界史〜〜
この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第100話に登場する"スモーカー大佐"から"タバコの歴史"について関心を広げます。
[長子6歳年次作: スモーカー"ホワイト・アウト"]
■海賊たちを一網打尽にするスモーカー大佐
第100話では処刑台から逃げ出すルフィ一行を追うバギーとアルビダの捕縛劇が繰り広げられます。
スモーカー「てめぇらの相手してる場合じゃねェんだよ 『ビローアバイク』を出せ‼︎!」
市民「つ…強すぎる‼︎! あれが"モクモクの実"の能力」
海賊「船長 一網打尽ですっ‼︎」
いよいよスモーカー大佐の能力発動ですね。スモーカー大佐は今後も海軍側の正義を何度も考えさせてくれるキーパーソンの一人ですね。スモーカーというとやはり特徴はモクモクのタバコでして、タバコというと世界史のテーマ史、キーワード史にもなりそうなので調べてみましょう。
というわけで今回のテーマは"タバコ"です。
■"タバコ"とは何か?
まずは概要、定義からいきましょう。
Wikipediaにはこうありました。
タバコ(たばこ、煙草、Nicotiana tabacum)は、ナス科タバコ属の熱帯地方原産の植物[1]。栽培種としては一年草として扱われているが、原産地では多年草の植物である[1][2]。葉の成分として、強い嗜癖性があるニコチンを含む[3]。以下、植物のタバコ(カタカナで表記)について解説する[注 1]。
日本語のタバコの直接の語源はスペイン語やポルトガル語の「tabaco」である。「NOVO DICIONARIO DA LINGUA PORTUGUESA」によるとタイノ族のtabacoに由来する語で、インディオのY字型の喫煙具のことを意味した[5]。
スペイン語の"tabaco"は、古いアラビア語で薬草の一種を示す"tabaq"という言葉が語源で、[要出典]この単語がフランス語では"tabac"、ドイツ語では"Tabak"、英語では"tobacco"となったとする説もある。
日本ではポルトガル語の音に近い「タバコ」として広まった。漢字の当て字としては「多巴古」、「佗波古」、「多葉粉」、「莨」、「淡婆姑」などが用いられる事があるが、「煙草」と書かれる事が最も多い。中国語では「香煙」と呼ぶ。なお、山口県の一部地域には「煙草谷」(たばこたに)という姓がある。
なんと古いアラビア語が語源なんですね。
■タバコの起源
まだ明確な情報はないようですが数千年前、1500年前には喫煙の記録があるようです。
たばこの喫煙は、ヨーロッパの探検家が到達する前から、アメリカ先住民によって行われており、1500年前のマヤ文明における美術作品にも喫煙が描かれている。
マヤ人たちはたばこを生贄を捧げる儀式、占い、魔除けといった宗教的な用途で用いていた。また、北米のインディアンは、現在も宗教的な儀式にタバコの葉を用いている。インディアンたちの喫煙法は、地面に浅い穴を掘り、枝や土でドームを作り、中でタバコの葉を燻した煙を、何箇所か開けた穴から跪いて吸うというものだった。
また、粘土で作ったパイプも使われており、あまり首の曲がっていない、直管型のものだった。このクレイパイプは、数千年前のインディアンの遺跡からも出土している。
■タバコの世界史
タバコが世界に広がったのも大航海時代が一役かっているようです。
1492年10月12日、クリストファー・コロンブスは乾燥したタバコの葉をアラワク族から与えられたが、興味を示さず廃棄してしまった。その後ロドリゴ・デ・ヘレス(Rodrigo de Jerez)とルイス・バーエス・デ・トーレス(Luis Váez de Torres)が喫煙を目撃した最初のヨーロッパ人となり、ヘレスがアメリカ州の外で喫煙した最初の人物として記録されている。
16世紀には喫煙の習慣は主に船乗りの間で一般的なものであった。
■タバコを英国に広げたホーキンス
ワンピースのバジル・ホーキンスではありませんが、ジョン・ホーキンスが英国に広げたようです。
1560年代にジョン・ホーキンス(John Hawkins)の船員によってイングランドにもたらされたが、1580年代に至るまで大きな影響を与えることはなかった。
1828年、スペインで紙巻きたばこ(シガレット)が登場し、一定の商業的な拡張をもたらしたが、20世紀初頭に安価な機械製造法が普遍化されると、その依存性により爆発的に喫煙人口が増加した。
■日本への到来
Wikipediaには日本への伝来は記載がなかったので他を当たると、JTのサイトに情報がありました。
「たばこ」が日本へ伝わった正確な年代や状況は、日本およびヨーロッパともに現存する明確な記録がないため、今のところ推測の粋を出ません。
しかし、以下の2説をはじめ、さまざまな説が存在します。天文年間説 …… 天文12(1543)年に種子島に漂着したポルトガル人が、鉄砲とともに伝えたとする説
慶長年間説 …… 慶長10(1605)年前後に、ポルトガルやスペインなどの西欧諸国=南蛮から渡来したとする説
日本には戦国時代や江戸時代に伝わったんですね。確かに浮世絵でキセル持った人がいたような気がします。
■紙巻きタバコの始まり
一般的にタバコといえば紙巻きタバコですが、その歴史はないかと調べてみました。
通説では、1853年から1856年のクリミア戦争の戦地で、パイプを失った兵士が、火薬を包むための紙で刻みタバコ葉を巻いて吸ったのが始まりと言われている。
またクリミア戦争起源説とは別に、ヨーロッパでは、1832年エジプト・トルコ戦争においてシリアのアッコを占領したムハンマド・アリー朝エジプトのイブラーヒーム・パシャの軍隊が輸送中の大量のパイプを敵に取られて兵士達が仕方なく刻みたばこを紙で巻いて吸ったという通説が有力である。
しかし、実際にはクリミア戦争やイブラーヒーム・パシャ以前にも世界各地で紙巻たばこは少数派ながらも存在し、通説は正しくは無いが、ただクリミア戦争以降に紙巻たばこがヨーロッパ中に普及していったことも確かである[13]。
この19世紀後半にはすでに手工業的に生産されていた。
紙巻きたばこ - Wikipedia
というわけで今回のテーマ"タバコ"に関心を広げてみました。
■参考文献①今回のテーマを深掘り
・筆者ベストチョイス①
聴き流しで歴史を学べるボカロシリーズ(幼稚園生からパパ&ママまで幅広くオススメ)
■あとがき
私はタバコは吸わないのですが、中東に住んでいたことがあるので水タバコは経験したことがあります。
ちなみに水タバコはペルシャ発祥のようです。
水タバコ(みずタバコ)は、イラン(旧ペルシア)で発明されたと考えられている[1]、中東で大成した喫煙具の一種。水煙管(みずぎせる)や水パイプ(みずパイプ)とも呼ばれる。
水タバコ - Wikipedia
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