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【連載: 漫画『ONE PIECE』ワンピースで学ぶ世界史】第96話 "海を制するものが、世界を制する" 正義の味方??海軍にまつわる世界史〜古代エジプトからヴァイキング、スペイン無敵艦隊からイギリス海軍まで〜

この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第96話に登場する"海軍"の歴史ついて関心を広げます。

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[長子6歳年次作:海軍本部]

■ルフィ一行への方針を議論する海軍本部

第96話ではいよいよ海軍本部が登場します。アーロン一味を打ち崩したルフィ一行についてブランニュー少佐が懸賞金の妥当性を解析します。そして幹部から海兵たちへの演説シーンとなります。

海軍幹部「強靭な悪が海にあるならば我々海軍がそれを全力で駆逐せねばならんのだ‼︎!」

モーガンといい、ネズミといい、イメージの悪い序盤の海軍ですが、ここで海軍本部が出てきました。
七武海に続いて海軍もいよいよその組織のスケールや統率力が少しずつ見えて来る頃ですね。

さて、この海軍ですが、史実ではどんな歴史を辿ってきたのでしょうか。そもそもいつからあるんでしょうかね。世界史でも〇〇の海戦、とか出て来るので古くからありそうですね。
というわけで今回のテーマは"海軍"です。

■"海軍"とは何か?

まずは概要、定義からいきましょう。
Wikipediaにはこうあります。

海軍(かいぐん、英: navy)は主に海上を担当領域とする軍事組織を言う。艦艇や航空機等を用い、各種の軍事作戦を行う。陸軍・空軍と並び、主要な軍種とされる。

海軍 - Wikipedia

リンク先をご覧になると分かりますが、かなり壮大なテーマなので受験に出るレベルを一般常識程度と考えてシンプルに行きましょう。

海洋において海軍が担う具体的な戦略的役割は海軍戦略の理論によって規定されている。

アメリカの軍人アルフレッド・セイヤー・マハンは『海上権力史論』や『海軍戦略』において海洋戦略を理論化し、海軍の使命は制海権海上優勢)の獲得にあると論じた[3]。

マハンの格言に『海を制する者が、世界を制する。』がある。

これは、現代に至っても、各国海軍の存在意義を証明する骨幹となっているとはイギリスの軍人フィリップ・ハワード・コロムの『海戦論』によって初めて提唱された概念であり、海洋において航海を管制する権力である。

リバウンドを制するものがバスケを制する、を思い出しました。スケールが違いますね。

■海軍の始まりは古代エジプト

確かに何をもってその始まりとするかは難しいですが、歴史として残っている記録はいつからでしょうね。

紀元前21世紀頃に古代エジプトナイル川に浮かべた軍船が、海軍のもっとも古い例のひとつと考えられている。

地中海世界では、紀元前15世紀頃からメソポタミアとエジプトで生まれた文明が東地中海地域に波及し、地中海沿岸の各地に生まれた諸都市・諸国家は海軍を編成して海上交通の覇を競い合った。

海の覇権争いで最初に有力となったのはフェニキアの諸都市で、次いで紀元前300年頃まで古代ギリシアが有力となった。

ヘレニズム期以降、約100年間、北アフリカカルタゴが優位に立ち、紀元前2世紀にカルタゴを滅ぼした古代ローマの覇権は紀元300年頃まで続いた。

ローマの覇権による地中海世界の平和はパックス・ロマーナと呼ばれる。
帝国の行政上の中心である属州首都は多く海港ないしその付近に置かれた。


古代地中海世界の海戦では、艦首の衝角を敵艦に当てて破壊する戦法や、船を敵に寄せてはしごを使って戦士を敵艦に乗り込ませる戦法などが取られた。

艦船も人力で漕ぐトリエーレ(90t、120人乗り)から、やはり人力ではあるが更に大きいガレー船(300t、200人乗り)へと大型化していった。

アテナイなどの都市国家では、海軍が運用する三段櫂船の提供は富裕な市民の負担とされ、自力で歩兵の兵装を揃えることができない貧困層が船の漕ぎ手となった。

海軍力によるペルシア戦争の勝利は、これら貧困層の政治的発言力を増すことにつながった。

世界史キーワード連発ですね。
海軍力が国家の盛衰を左右してきた歴史が読み取れます。

キリスト教世界とイスラム世界が入り乱れる地中海

現役の時にこれを用語として習った記憶はあまり無いですが。中世はムスリム勢力が地中海の制海権を抑えた時代なわけですね。

6世紀頃から東地中海では、古代ギリシャ・ローマ以来の造船技術を受け継いだ東ローマ帝国ビザンティン帝国)が、火炎放射器ギリシャの火を持つ戦艦デュロモイを擁して海上の覇権を握った。

しかし、やがて7世紀にエジプト・シリアを征服して東地中海世界に参入したムスリムイスラム教徒)の力が増し、シチリア島マルタ島イベリア半島にまでムスリムの支配が及ぶようになる。

このイスラームによる覇権は、パクス・イスラミカと呼ぶ。

キリスト教化された西ヨーロッパはムスリムとの通商を行わなかったため、古代以来の地中海全体を覆う海上通商路は分断された。

その後キリスト教世界が少し押し返すものの、またオスマントルコに押し戻される感じですね。

ヨーロッパの地中海側では11世紀頃からイタリア半島の諸都市が力をつけ、ジェノヴァヴェネツィアの海軍が活躍した。東地中海の覇権は東ローマ帝国からジェノヴァヴェネツィアに移り、各国はその力を無視できなくなる。

この頃の軍船はガレー船のほかに帆船も使われるようになり、火薬を使った鉄砲や大砲が装備されるようになった。しかし遠距離攻撃を行う武器が出現しても、接舷して相手の船に乗り移っての白兵戦は、依然として重要な攻撃手段であり続けた。

15世紀頃からビザンティン帝国を滅ぼしてエーゲ海マルマラ海沿岸のギリシャ人・トルコ人海上勢力を支配下に入れたオスマン帝国が海軍力で優位に立ち、16世紀には北アフリカのバーバリ海賊もこれに加わって西地中海まで制した。16世紀後半までは、実質的にオスマンの世紀だったと言える。

■北欧ではヴァイキングを継承するデンマークで海軍発達、そして続くスウェーデンとロシア

地中海とは反対にヨーロッパ北側ではどうだったのでしょう?

ヨーロッパの大西洋側では、北からヴァイキングと呼ばれるノルマン人たちの襲撃が及ぶようになっていたが、西ヨーロッパ各国はこれに対抗する海軍を発達させず、ほとんど押さえ込まれたままであった。

ノルマン人の勢力は、大西洋のみならず、地中海のシチリア島にも及んだ。

なるなる、ですね。
ヨーロッパの北側ではあまり海軍がすぐには育たなかったんですね。
ヴァイキング継承のデンマークが海軍を組織するのは興味深いですね。
ワンピースの海軍も荒くれ者も多いですしね。

バルト海においては、中世以来、都市同盟のハンザ同盟が優位に立っていた。

これに対して、北欧では、ヴァイキングを継承するデンマークが国家として海軍を形成し、大航海時代に参画し、インドにまで達している。

ハンザ同盟デンマークは16世紀まで対立し、ハンザ同盟が弱体化した後は、スウェーデンデンマークバルト海制海権を争った。

これに対して、この当時大国だったロシア(モスクワ大公国)は海軍が存在しなかった。

17世紀に入るとスウェーデンが海軍を強化し、デンマークを撃破してバルト帝国を建国する。一方17世紀後半には、バルト海制海権に再び動揺が見られた。

デンマークは依然海軍力を擁し、また新興のプロイセンバルト海の覇権争いに参戦する。そして、海軍後進国だったロシアが1696年に海軍を創設。

18世紀初頭の大北方戦争において、バルト海制海権を奪い、北欧の両国に代わって北方の覇権を確立した(ロシア帝国)。

■大西洋側ヨーロッパでの海軍

地中海側、北海側と見て、大西洋側を見てみましょう。
大西洋側の話が盛り上がってくるのは16世紀頃からのようですね。
地中海側をイスラム諸国に抑えられてしまっており、地政学的なエネルギーが高まって大航海時代を迎えるのですね。

大西洋側では16世紀にスペインやポルトガルの海軍が優位に立ち、地中海の覇権を巡ってオスマン帝国と争う一方、大西洋やインド洋まで展開するようになった。

しかし同世紀の末にはスペインの無敵艦隊アルマダ)がイギリスに敗れ、スペインの国力も急速に低下していった。

17世紀には、イベリアの両国にかわって新興のオランダ、イングランドの海軍が有力となっていく。

そんな中でワンピースのような組織だった近代的な海軍に発展していったようです。

西洋各国は、国による海軍のほかに、私掠免許状を出して、敵国船の攻撃ならびに拿捕を許し、海軍力の不足を補った。

これがとくに効果的に行われたのはイングランドで、フランシス・ドレークなど多数の有名な私掠船船長を出した。

またイングランドは操船規則などを充実し、それまでばらばらに行動しがちだった艦船が、隊列を組み信号旗の合図によって組織的に機動する近代海軍の整備で他国に先んじた。


18世紀に入るとフランスが海軍を増強しイギリスに挑戦したが、トラファルガーの海戦でイギリスが大勝し、イギリス海軍の覇権が確立した(イギリス帝国)。

この頃の主力艦は戦列艦と呼ばれ木造3本マスト約2000tで約100門の大砲を有していた。

しかしこのような大型艦の建造は、国家財政の負担となった。

イギリスにおける清教徒革命は、大きな反対があった建艦税の導入を求めた国王が、イングランド議会を召集したことに端をなした。

■ちなみに日本は?

読み進めるとトピックがあるのですが、海軍のルーツになるような水軍の歴史ですね。
中国やインドなんかも歴史としては古くからありそうですが、世界史のトピックとしてはあまりハイライトされないようですね。

日本では七世紀の大和朝廷新羅・唐連合軍との白村江の戦いがあり海軍の歴史は長いが組織的な海軍(海賊衆:水軍)の活躍が見られるのは平安時代からであり、古代海賊衆の代表として、伊予国、日振島の藤原純友があげられる。

平安時代の後期からこのような沿海の武士が武装化・集団化して縄張りの海域を通航する船に対して有償の海上警備や略奪を働くようになり、海賊衆と呼ばれる集団に発展した。

海賊衆は室町時代から戦国時代には大名の水軍に編成され、海上の覇権を競った。

比較的大規模な海賊衆に伊予の村上氏と河野氏があり、一時的に日本最大規模の水軍でもあった。

織田信長に仕えた九鬼嘉隆志摩国一国を与えられて織田氏熊野水軍を編成し、「日本丸」を始めとする鉄張りの軍船によって紀州一向一揆石山本願寺などの攻略に貢献した。

しかし、これらは朝鮮出兵において莫大な人的損耗をきたし、江戸時代には幕府の1635年の武家諸法度で法文化された大船建造の禁と鎖国政策により衰えた。

というわけで今回のテーマ"海軍"に関心を広げてみました。

■参考文献①今回のテーマを深掘り

■参考文献②筆者の基本セット

・『ONE PIECE公式漫画アプリ』
ONE PIECE公式漫画アプリ

・教科書、用語集、人物辞典他

・筆者ベストチョイス①

聴き流しで歴史を学べるボカロシリーズ(幼稚園生からパパ&ママまで幅広くオススメ)

・筆者ベストチョイス②

カードゲームで覚える年号『タイムライン』シリーズと同じくカードゲームで覚える偉人『ソクラテスラ』

■あとがき

海軍はなかなか壮大なテーマでしたね。
長くなったので近代海軍は割愛したので、また次回扱うことにしましょう。

ご覧いただきありがとうございました!受験勉強や教養の向上に活用いただければ幸いです。
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