この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第96話に登場する"クーデター"の歴史ついて関心を広げます。
[次子4歳年次作:サンジに呆れるゾロ ]
■新聞で知るクーデター
第96話ではアーロン一味を打ち崩したルフィ一行が新たな航海に出ましたが、航海中にナミが購入した新聞を読みながら一言。
ナミ「…しかし世の中もあれてるわ ヴィラでまたクーデターか」
物語としては本筋のセリフでもないので流そうかとも思いましたが、この"クーデター"って言葉はなかなから世界史的には重要な言葉ですね。
ワンピースの物語としても"革命家"ドラゴンがこの後出てくることの伏線としてのナミの一言だったのでしょうか。
さて、このクーデターですが、フランス語ですね。なんでわざわざフランス人なんでしょうかね、そして世界にはどんなクーデターが発生してきたのでしょうか。
というわけで今回のテーマは"クーデター"です。
■"クーデター"とは何か?
まずは概要、定義からいきましょう。
Wikipediaにはこうあります。
クーデター(仏: coup d'État)は、一般に暴力的な手段の行使によって引き起こされる政変を言う。
フランス語で「国家の一撃」もしくは「国家に対する打撃」を意味し、発音は(ク・デタ 発音例) 、英語: [ˌkuːdeɪˈtɑː](クーデイター)である。
日本語では「クーデタ」や「クー・デ・タ」と表記することもある。英語では単に「coup」と表記されることが多い。
中国語では「政変」という。社会制度と支配的なイデオロギーの政治的な転換については革命、統治機構に対する政治的な対抗については反乱、政治的な目的を達成するための計画的な暴力の行使についてはテロリズム、単一国家の国民が階級や民族・宗派などに分かれて戦う武力紛争については内戦をそれぞれ参照されたい。
フランス語で「国家の一撃」って意味だったんですね。今更ながら勉強になりますね。
■クーデター、革命、反乱の違い
分かるようで分からないので念のため整理しておきましょう。
政治的な暴力としてはクーデターだけではなく革命(revolution)や反乱(rebellion)などの概念もあるが、クーデターの概念はその暴力行為の政治的な意図によって区別される。
革命はイデオロギーの抜本的な改革を行い、政治権力や社会制度などの体制そのものの変革を目的とする。
反乱は政治的な暴力の行使であり、より保守的な政治性を持ち政治的支配の変更を達成するために行われる。
対してクーデターでは支配階級内部での権力移動の中で、既存の支配勢力の一部が非合法的な武力行使によって政権を奪うことであり、行為主体である軍事組織により、臨時政府の樹立と直接的な統治が意図された活動である。
■クーデターの件数
実際クーデターってどれだけ発生してきたんでしょうね、という問いにはこんな説明がありました。
このような定義に基づいた定量的な研究では、クーデターの発生が歴史的または地域的に偏っていることが明らかになっている。
ファイナー(Finer, 1978)の研究によれば、1958年から1977年にかけて 157 件のクーデターが集中していることが分かっており、トンプソン(Thompson, 1978)の研究では 59 ヵ国で生じた 274 件のクーデターを分析しており、熱帯地域のアフリカでは特にクーデターが集中していると指摘している。
クーデターってでも1958年よりも前から存在すると思うのですが、その辺りのデータは見当たりませんでした。
本能寺の変もクーデターですよね。
■クーデターの世界史
というわけで本題の世界史におけるクーデターを見て行きましょう。
歴史上のクーデターは、政権内の有力者、もしくは軍隊などを掌握している人物によって行われることが多い。
一方で最高権力者、あるいは君主などが行う「自主クーデター(英語版)」もしばしば存在する。 ルイ・ナポレオン(ナポレオン3世)による1851年12月2日のクーデター、第三共和制下の韓国で行われた十月維新、ペルーのアルベルト・フジモリ大統領のクーデター(アウトゴルペ)などがある。
なるなる、程度ですね。
と読み進めるとキーワードがまとまった説明がありましま。
日本
乙巳の変
昌泰の変
平治の乱
治承三年の政変
法住寺合戦
公暁による源実朝の暗殺
明応の政変
本能寺の変
王政復古の大号令
二・二六事件(未遂)
宮城事件(未遂)
三無事件(未遂)
世界
ブリュメール18日のクーデター
1953年のイランのクーデター
5・16軍事クーデター
チリ・クーデター
2014年・タイ・軍事クーデター
乙巳の変は大化の改新のことのようです。大分忘れてしまいますね。
今から振り返ってみると日本史も世界史も両方、あと数学や理系科目もしっかりやっておけばよかったなぁと思いますね。
というわけで今回のテーマ"クーデター"に関心を広げてみました。
■参考文献①今回のテーマを深掘り
・筆者ベストチョイス①
聴き流しで歴史を学べるボカロシリーズ(幼稚園生からパパ&ママまで幅広くオススメ)
■あとがき
いやー、コロナ収まりませんね。
先日は旧センター試験、今は大学入学共通試験ですか、がありましたね。
マスクしながらの試験というのもちょっとストレスですよね。メガネの方は曇ったりもするでしょうし。
センターが終わって私立大学の入試が本格化し、国立の試験なんかも始まって行きますね。懐かしい思い出です。
受験生の皆さんは上手く息抜きしながら乗り越えていってほしいものです。頑張れ受験生。
ご覧いただきありがとうございました!受験勉強や教養の向上に活用いただければ幸いです。
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