歴史人物の子孫を育てる雑草パパ新聞

幕末から明治に活躍した偉人の子孫の成長記録。育児コラム・知育教材・人生の回顧録も記載していきます。

【連載: 漫画『ONE PIECE』ワンピースで学ぶ世界史】第69〜95話 武器の所持は立派な反乱?世界史に見る反乱の歴史〜アッカド王国からサパティスタの反乱まで〜

この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第69〜95話に登場するアーロンの発言から反乱の歴史について関心を広げます。

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[長子6歳作: 反乱を指摘されるゲンさん]

■武器の所持を反乱とみなすアーロン

第72話では武器の所持を認めるゲンさんに対してアーロンが反乱と意思を指摘します。

アーロン「武器の所持は立派な反乱だ おれ達の支配権の平和を乱す要因になる 以後てめぇのような様な反乱者をださねェためにも ここで殺して他の町村の人間どもにみせしめなきゃいけねェ」

さて、武器の所持は果たして反乱なのでしょうか?そもそも反乱って何?ということで調べてみましょう。
というわけで前回のテーマ"国家(特に帝国)"に続いて今回は"反乱"です。

■"反乱"とは何か?

まずは概要、定義からいきましょう。
Wikipediaにはこうあります。

反乱・叛乱(はんらん、英語: rebellion、insurgency、uprising)とは、国家等の支配者に対して被支配層が個人で、もしくは徒党を組み、暴力的、破壊的、示威的行動によって何らかの不満を表明し、その不満の原因解決を迫り、あるいは被支配層みずからの手で不満の原因を解決しようとする行為である。

また、歴史の中でこの行為の際に陣営の旗が必ず掲げられており、この旗が「反旗」と呼ばれたことや、その旗が風になびいている様子から「反旗を翻す」という語が生まれたともされている[1]。

漢字圏の歴史上の叛乱には「~の乱(らん)」とのみ呼ばれるものもあるが、「乱」に反乱の意味はなく、この場合の「乱」は単に「世が乱れること」を意味している[2]。

反乱 - Wikipedia

「何らかの不満を表明し、その不満の原因解決を迫り」ということを考えると、ゲンさんはそこまでではないですね。
コレクションもいかんのか?と不満を表明することまではしているかもしれません。

ちなみにこの反乱ですが、支配者側からの視点ですが、反乱する側からは以下の説明もありました。

なお、この語はあくまで反乱を「起こされる側」の表現であり、実際に「起こす側」が自ら反乱と言うことはなく[要出典]「決起」などと呼ぶ。

■"反乱"の記録はいつからあるのか?

この"反乱"ですが、歴史上いつから始まったのでしょうか。支配者、被支配者の関係や社会集団が出来上がってからでしょうね。
Wikipediaの反乱のページに以下ありました。

最古の反乱 編集

人類がいつどこで反乱という行為を最初に起こしたのかについては分かっていないが、文明を築き、集団生活の中に「社会」を構成し始めた4大文明の時代から近代まで、常に反乱は発生してきた。

シュメール王朝を吸収して北部メソポタミア地方に興ったアッカド帝国第2の王、リムシュが生きた紀元前2300年代にはすでに、旧シュメール王朝派の都市国家ウルの王、カクを中心にした勢力がリムシュに対して反乱を起こし「シュメールと激しく戦った。8742人の兵士を殺し都市を破壊し、城壁を崩した」と記録が残されている。

この反乱の原因が、旧シュメール王朝派によるクーデター的なものだったのか、帝国による旧シュメール王朝派への何らかの迫害の結果なのかは判明していないが、より詳しく歴史をつづるようになったその後の人類による反乱の記録を見てゆくと、反乱が発生した国家の支配層には、常に公的な部分に何らかの問題があることが読みとれる。

記録としてはアッカド帝国から反乱の歴史は記されている様ですね。紀元前2300年代とは、歴史を感じますね。

■反乱、抵抗、武装蜂起、不満を訴える「権利」が認められるのは19世紀以降

確かに何が反乱で、何が抵抗運動なのかというのは専門にしていたパレスチナ問題でも一つのテーマでした。

歴史的に、選挙・請願・デモなどの平和的主張が被支配層の「権利」として認められるのは、民主政が定着し始めた19世紀から20世紀を待たねばならず、それ以前の帝政・王政が主流の世界では、被支配層には支配者を批判したり、不満を表明する手段がなく、またその権利を自覚していなかったため、幸運が有能な支配者をもたらさない限り、被支配層は支配者に対する不満を蓄積し続け、結果として反乱を起こす可能性が非常に高い時代だったと言えるだろう。

「反乱」と類義・近似の言葉は、日本語にも英語にも数多くあるので「反乱とは何か」を考えるとき、その境界を見つけるのが多少難しい。英語では、反乱を大きく rebellion とし、民衆が非武装なら nonviolent resistance(市民的不服従)、武装していれば uprising と呼ぶ。

■たくさんある歴史上の"反乱"

どういったチョイスか分かりませんが、世界史や日本史で習った乱がたくさんありますね。
受験生の皆さん頑張ってください!

主な反乱一覧 編集

戦争一覧、内戦一覧および独立戦争一覧も参照。

複数年にわたる反乱は、蜂起した年のみ挙げる。

紀元前685年 第二次メッセニア戦争(古代ギリシア
紀元前498年 イオニアの反乱(古代ギリシア
紀元前209年 陳勝呉広の乱(秦)
紀元前181年 第一次ケルティベリア戦争(古代ローマ
紀元前167年 マカバイ戦争イスラエル
紀元前154年 呉楚七国の乱(前漢
紀元前135年 第一次奴隷戦争(古代ローマ
紀元前104年 第二次奴隷戦争(古代ローマ
紀元前73年 第三次奴隷戦争(古代ローマ
60年 ワトリング街道の戦い(古代ローマ
66年 ユダヤ戦争(古代ローマ
83年または84年 グラウピウス山の戦い(古代ローマ
184年 黄巾の乱後漢
291年 八王の乱(晋)
532年 ニカの乱(東ローマ帝国
756年 安史の乱(唐)
780年 宝亀の乱(日本)
874年 黄巣の乱(唐)
878年 元慶の乱(日本)
1120年 方臘の乱(北宋
1266年 カイドゥの乱(モンゴル帝国
1296年 スコットランド独立戦争スコットランド
1351年 紅巾の乱(元)
1358年 ジャックリーの乱(フランス)
1378年 チョンピの乱(イタリア)
1381年 ワット・タイラーの乱(イングランド
1467年 李施愛の乱(李氏朝鮮
1506年 中宗反正(李氏朝鮮
1520年 コムネロスの反乱(スペイン)
1524年 ドイツ農民戦争(ドイツ)
1537年 鶏戦争(ポーランド
1562年 ユグノー戦争(フランス)
1575年 グダニスクの反乱(ポーランド
1606年 ゼブジドフスキの反乱(ポーランド
1631年 李自成の乱(明)
1637年 島原の乱 (日本)
1837年 大塩平八郎の乱
1648年 フロンドの乱(フランス)
1648年 フメリニツキーの乱(ポーランド
1665年 ルボミルスキの反乱(ポーランド
1667年 ステンカ・ラージンの乱(ロシア)
1673年 三藩の乱(清国)
1676年 ベイコンの反乱(イギリス領アメリカ植民地)
1773年 プガチョフの乱(ロシア)
1789年 バウンティ号の反乱(イギリス)
1793年 ヴァンデの反乱(フランス)
1793年 リヨンの反乱(フランス)
1794年 コシチュシコ蜂起(リトアニア
1796年 白蓮教徒の乱(清)
1797年 スピットヘッドとノアの反乱(イギリス)
1825年 デカブリストの乱(ロシア)
1850年 太平天国の乱(清)
1857年 インド大反乱(インド)
1874年 士族反乱(日本)
1878年 竹橋事件(日本)
1888年 アブシリの反乱(タンザニア
1900年 義和団の乱(清)
1905年 マジ・マジ反乱(タンザニア
1914年 マリッツ反乱(南アフリカ
1916年 イースター蜂起(アイルランド
1917年 ポルボートク衆の叛乱(ウクライナ
1918年 米騒動(日本)
1918年 キエフ1月蜂起(ウクライナ
1932年 五・一五事件(日本)
1936年 二・二六事件(日本)
1943年 サレルノの反乱(イタリア)
1945年 宮城事件(日本)
1945年 松江騒擾事件(日本)
1952年 マウマウ団の乱(ケニア
1954年 カム反乱(中華人民共和国チベット自治区
1973年 1973年アフガニスタンのクーデター(英語版)(アフガニスタン王国)
1994年 サパティスタの反乱(メキシコ)

というわけで今回のテーマ"反乱"に関心を広げてみました。

■参考文献①今回のテーマを深掘り

■参考文献②筆者の基本セット

・『ONE PIECE公式漫画アプリ』
ONE PIECE公式漫画アプリ

・教科書、用語集、人物辞典他

・筆者ベストチョイス①

聴き流しで歴史を学べるボカロシリーズ(幼稚園生からパパ&ママまで幅広くオススメ)

・筆者ベストチョイス②

カードゲームで覚える年号『タイムライン』シリーズと同じくカードゲームで覚える偉人『ソクラテスラ』

■あとがき

あまりに仕事が忙しくこの数週間はほとんど記事がかけませんでしたが漸く再開です。

もう12月なので受験生はいよいよ追い込みですね。

今回のテーマでパレスチナ問題を思い出しましたが、腹に爆弾を巻いて自爆する行為を「自爆テロ」と呼ぶのか、「自爆攻撃」と呼ぶのか、武装蜂起と呼ぶのか抵抗運動と呼ぶのか、そんなことを考えながら現地を走り回ったのを思い出しました。

どういった立場で物事を見るか、どこまで構造の全体を認識して物事を語るか、によって言葉遣いも変わってきますね。

ご覧いただきありがとうございました!受験勉強や教養の向上に活用いただければ幸いです。
その他関連シリーズもぜひご覧ください。
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