歴史人物の子孫を育てるパパ新聞

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【連載: 漫画『ONE PIECE』ワンピースで学ぶ世界史】第43〜52話 『赫足のゼフ』登場!「死ぬ程の空腹」から考える世界周航に必要な食糧とは?バスコ・ダ・ガマ、マゼラン、フランシス・ドレークも苦労した船内の食糧問題

この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。第43〜52話に登場する赫足のゼフの発言から世界周航に必要な食糧について再度関心を広げます。

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[長子作: 赫足のゼフ]

■赫足のゼフが語る「死ぬ程の空腹」

第48話では前話で本性を表したクリークがゼフの伝説について語り始めます。そして航海日誌と船を奪うとことを宣言して、部下に食糧を配るべき一旦その場を去ります。
食糧を渡したゼフに対してコックたちが噛み付きますが、ゼフは言い返します。

ゼフ「黙れボケナス共!!!」
  「てめぇらは一度でも死ぬ程の空腹を味わったことがあるのか?」
コック達「!」
ゼフ「広すぎるこの海の上で食糧や水を失うことがどれ程の恐怖か どれ程のつらいことかを知っているのか?」
サンジ「…」

■ゼフと同じく右足が不自由だった『片脚のマゼラン』

過去にマゼランについて調べた際に気がついたのですが、どうやらマゼランも片脚が不自由だったようなのです。赫足のゼフに似てますね。
Wikipediaにはこうあります。

1513年8月にはポルトガル北アフリカ征服の一環であるモロッコアザムール攻略に参加し、最前線で戦士として戦い戦傷を受け右足が不自由になっている。後年の研究者はマゼランは騎士として正々堂々とした戦闘を好む性格であったのであろうと推測している[註 5][27]。

フェルディナンド・マゼラン - Wikipedia

マゼランの世界周航に関しては過去にも掲載してますので、是非こちらもご覧ください。
【連載: 漫画『ONE PIECE』ワンピースで学ぶ世界史】第7話 『偉大なる航路(グランドライン)』から考えるマゼランの世界周航 #1 マゼランが船長になるまで - 歴史人物の子孫を育てるパパ新聞

■「死ぬ程の空腹」を回避するための食糧とは?

さて、久々のマゼランの世界周航ですが航海を始める際の食糧について記載がありましまので引用しておきます。

マゼランとアロが用意した船と装備品・物品のリストは明細で現在に残っている。

艦隊は旗艦トリニダード号(110トン)以下、サン・アントニオ号(120トン)、コンセプシオン号(90トン)、ビクトリア号(85トン)、サンティアゴ号(74トン)の中古船5隻に人員は約270人[註 12][50]、
食料はたっぷり2年分を用意し、
主食である航海用ビスケット(堅パン)は21万3800ポンド(約100トン)、
塩漬牛肉7万2000ポンド(30トン強)、
塩漬豚肉5万7000ポンド(約25トン)、
エジプト豆1万80ポンド(5トン弱)、
ほか塩漬魚、
アンチョビ、
干し豆、
干しぶどう、
干しイチジク、
米、
蜂蜜、
ナッツなど。

ワインも船員1人に一日に1パイントの割り当てで2年分の用意をしている[註 13]。

途中で食糧を調達することもあるでしょうが、未開の地に何があるかも分からず、これだけの量を確保したのでしょう。
本当に勇気が入りますよね。

バスコ・ダ・ガマやマゼラン、フランシス・ドレーク等も経験した飢えの前に訪れる苦難

食糧があっても電気設備のない船での長旅は苦労が多かったようです。

マゼランの時代の航海は現代の船旅のように快適ではなかった。

大航海時代の船旅は、まず食べ物は前述のように航海用ビスケット(堅パン)と塩漬の肉や魚が主であり、他には各種の豆類、干しぶどう、干しイチジク、米、蜂蜜、ナッツ、小麦粉、チーズなどを食していた[73]。

船には簡単なかまどがあり、海が穏やかであれば暖かいものも食べることはできたが、新鮮な野菜や肉は無くあまり美味しいものではなかった。

それは塩漬肉を豆や米などと共に煮込んだようなもので、マゼランの航海の50年後のスペイン人航海者エウヘニオ・デ・サラサールは「腐っているかのような、未開人のシチューのような味がした-引用 -ドルネー(1992)p.179」と形容している。


しかし、海が荒れるとそれすらも食べられなくなる。
堅パンや穀類、チーズは日が経つと蛆やコクゾウムシが湧き、塩漬肉は悪臭を放つ。
ピガフェッタもネズミや虫に彼らのビスケットを食い荒されている様を記述している。

ただし、船上では魚釣りが盛んに行われ、釣り上げた魚は貴重な生鮮食品であった[74][75]。
マゼランらはパタゴニアではペンギンやアザラシも捕り、とくにペンギンは大量に捕まえ食料にしていた[76]。

コロンブスの航海のように1ヶ月強の航海であるならばともかく、バスコ・ダ・ガマやマゼラン、フランシス・ドレークらのように数ヶ月も寄港しない航海者達は壊血病に苦しむことになり、この時代の船員の死亡率は非常に高かった[73][74][75]。

主食が堅パンや塩漬の肉のようなものであるにもかかわらず、船では真水は貴重であり、トマス・デ・ラ・トルレという司祭が1544年の航海について記した記録では、1日に約1リットルしか配分されなかったとしている[73]。

ワンピースでは腐っていく食糧と向き合った先の"飢え"に焦点が当たりますが、現実の航海は飢えの前にこんな苦難があったのではないかと思います。

■参考文献①今回のテーマを深掘り

■参考文献②筆者の基本セット

・『ONE PIECE公式漫画アプリ』
ONE PIECE公式漫画アプリ

・教科書、用語集、人物辞典他

■あとがき

やはり生半可な覚悟では世界周航には出れないですね…。


ご覧いただきありがとうございました!
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