この連載は無料公開されている『ONE PIECE公式漫画アプリ』から中学校社会科の歴史、高校世界史や日本史、そして現代世界情勢への興味・関心を引き出していくプロジェクトです。前回に続き第8〜20話『ナミ登場』以降のエピソードからマゼラン艦隊による世界周航ついて更に関心を広げます。今回は「裏切り」をテーマにマゼランの経験した裏切りについてご紹介します。
【長子作:第9話 道化のバギー登場シーン】
■海の出会いは裏切りの連続?ナミの裏切りと騙し
ルフィとナミが共にバギーの元へ向かうことになった矢先、ナミがルフィを裏切ります。
ナミ「泥棒を捕まえてきました‼︎道化のバギー船長‼︎ 海図はお返しします!」
ルフィ「こんにゃろ だましたな‼︎」
バギー「よく返しにきてくれたな だが…どういうことだ…?」
ナミ「親分とケンカしました!もう うんざりです。私をバギー一味に入れて下さい‼︎」
私と組まない?とまでルフィに言っていた矢先のナミの裏切りです。
ナミの登場シーンでもバギー一味の3人に、空箱を餌に自身の筏を渡して相手の小舟を奪うという騙しをやってのけます。
更にこの後バギーからルフィへの砲撃指示を受けたナミは一転バギーを裏切って反旗を翻します。
ナミとしては自身の村を救うという大義があるため、憎き海賊相手であれば目的達成のためには手段を選ばないということでしょう。
■マゼランが経験した仲間からの裏切り
マゼランは世界周航の前及びその最中と裏切りを経験しています。
西廻り航路に出る前のキャリアを積んでいた頃のマゼランは仲間から妬みによる裏切りを経験しています。
Wikipediaにもこうあります。
マゼランは鹵獲品管理担当将校になるが、鹵獲品管理担当将校という役職は私腹を肥やすことが可能な役職であったためにマゼランは言われ無き中傷と嫉妬にさらされ、鹵獲品の横流しで私腹を肥やしたとあらぬ疑いをかけられている[28]。
鹵獲品の横流しの汚名を着せられたマゼランは無断で帰国、ポルトガル王マヌエルに無実を訴え、香料諸島への派遣を直訴するが、王はこれを無視し、モロッコへ戻るよう命令する。
一旦、北アフリカに戻されたマゼランは疑惑がうやむやの内にポルトガルに帰国する[29]。後年の研究者達はマゼランの性格と行動からマゼランへの汚職の告発はおそらくは冤罪であろうと推測している[30][31]。
調べるほどマゼランという人物の魅力を感じますね。
■人生をかけた一大決心、マゼラン祖国への裏切り!
その後マゼランはポルトガル宮廷を去り、スペインのもとで西廻り航路に出ることを決意します。
1515年、北アフリカ遠征から帰ったマゼランはポルトガル王マヌエルに謁見し、その後ポルトガル宮廷を去っている。
マゼランがポルトガル宮廷を去った詳細や理由についての確実な資料はないが、通説では、マゼランはポルトガル王に2つの依頼をし、拒絶されたからだと推測している[32]。
1つ目の依頼は2度も大怪我をした勤務の功績に対しての月俸の増額である。
しかしマゼランが求めた増額の幅はわずかなものであり銀貨1枚分に過ぎず[註 6]、これは金銭欲からの要求というよりも月俸に宮廷での地位と名誉が象徴される現状で自分の功績を認めて欲しかったからだとされている。
ポルトガル王はこれを拒否する。続いて2つ目の依頼としてマゼランは東洋へ派遣される船の指揮を任せてくれることを求める。
しかし、これもポルトガル王に拒絶される[32]。通説では、ポルトガル王マヌエルとマゼランはマゼランの小姓時代から馬が合わなかったとも[33]、謁見の際のマゼランの態度が当時の宮廷世界での慣わしに沿っていなかったからだとも言われる[34]。
あるいはマゼランがセラーンから得た情報で香料諸島はトルデシリャス条約(後記のトルデシリャス条約を参照)によってポルトガルではなくスペインの領域にあるとの認識を持っていたからだとも言われる[21]。
上司と馬が合わないというのは辛かったですね。
実力があっても合理的に処遇に反映されず、やりたい仕事があってもチャンスが与えられない。
大企業のサラリーマンのように数年で上司が変わるという訳でもなく、世襲企業のお殿様社長が相手となるともう辞めるしか手がないですね。
とはいえマゼランの相手は王様、王様と対峙することはすなわち国を捨てることになりました。
この後もマゼランは数々の裏切りを経験します。また次回に続きます。
■参考文献①今回のテーマを深掘り
■あとがき
今回は裏切りをテーマにした内容を書こうとしてましたが、書ききれませんでした。また次回以降に書いていきます。
ご覧いただきありがとうございました!
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